1.Thesis Statement シス協(社団法人 日本農村情報システム協会)は農水省が実施する基 盤整備事業の内、情報、通信分野を独専的に引き受けており、公正な競争 を実施しておらず、しかもウルグアイ・ラウンド国内対策事業の本旨に反 している。 2-1.Statement Reason A 農水省は「地域農業気象情報施設整備事業」の他に農村型CATV等の農村 多元情報システム(以下施設事業と呼ぶ)といわれるものをすでに「資料 1」に示す各市町村に導入しているが、すべて「シス協」を窓口として納 入し、公正な競争入札は実施されていない。 「シス協」の実質的な責任者は農水省からの天下りであり、「シス協」の 構成メンバーは情報、通信分野の大手メーカから成っており、しかもそれ 等の大手メーカーからはすべて「手弁当」で人材を派遣している。 2-2.Statement Reason B 農業情報化の推進に当たって、各市町村が地域に密着した「施設事業」 をやりたいと希望しても「シス協」のシステムを導入しなければ他の一切 の補助金をつけないと強圧的に指導を受けている。 従って、各市町村はハードウェア及びソフトウェアを自らの意思で選択す ることは出来ない。農水省から各地方農政局に宛てた「施設事業」の推進 についての文書を「資料2」に示す。 又、強圧的な指導とは市町村の担当者を「シス協」(東京)に呼びつけて 他の補助金との抱き合わせも含めて強力に指導がなされている。 尚、「シス協」が何故、国の補助事業について、これ程まで強力な決定権 を有しているかは不明である。 2-3.Statement Reason C ウルグアイ・ラウンド国内対策とは21世紀に向けて日本の農業を足腰の 強いもの、国際的にも太刀打ち出来る農業を育てることを目的として国民 の税金が使われるものと承知していたが、実際には「施設事業」は農村や 農民の役には立っておらず「シス協」に加入しているコンピュータメーカ 、通信機メーカ及び音響、映像機器メーカに税金が環流されている。 3-1.Explanation of Reason A 「シス協」は各市町村に対して「施設事業」について第3者を装いコンサ ルを実施し、ハードウェア及びソフトウェアの事実上の「仕様書」を提出 し、それに基いて各市町村は農水省に補助金を申請し、許可を受けて建前 として「仕様を公開し」結果として「シス協」があらかじめ準備した仕組 みを納入するといった構造になっている。但し、今は仕様の公開さえもな されていない。 従って一度も公開入札が実施されてはいない。 「シス協」は望外なコンサルタント料を請求し、無益なシステムを納入し 、膨大なランニングコストを市町村に負担させ、二重三重の税金を吸い上 げている。 「資料1」に示す農村型CATV等がすでに53施設に納入(平成8年の時点)さ れているが、その総契約戸数はわずか132,081戸であり、これは都市型CATV の1局分にも当たらない。 しかもNHKや民放すなわち「地上波」のテレビ局の補完でしかなく、これで あるならばここでも二重の税負担となっている。 3-2.Explanation of Reason B Statement Reason Bを補強する為には多くの説明は不用である。 なによりもすでに導入された「施設事業」の管内の現場の農民に直接意見 を聴いてもらいたい。 多くの農民が「見てないし、見ても役に立たない」と証言するであろう。 3-3.Explanation of Reason C 一つの「施設事業」に10数億円の税金が投入されている。 「シス協」が納入するシステムは「シス協」に加入している第二種会員及 び賛助会員が「手弁当」で人材を派遣し、トンネルの子会社を設立して「 作られた」ものであり、会員各社が競合するものについては納入は順番制 をとっているものと思われる。 注:農水省はこれ等の事業に総額4000億円を投入すると報じられている。 4.Re-Statement of Thesis 農水省が定めた標準仕様書(実はこれも「シス協」が作ったもの)に照 らして書類審査し、合否にかけ補助金を交付する仕組みである。 事業の申請者である地方自治体は農民や地方議会議員の代表者を選出し○ ○協議会(例えばグリーントピア協議会等)を設立し、あたかも住民(農 民)の組織をよそおいながら、実はこの協議会こそ業者選定に当たっては 少なくとも大手メーカー三社から見積書を提出させるよう農水省から強い 指導を受けている。 この「合見積」なるものは、裏ではすべて「シス協」の管理下で秩序正し く順番で「随契」になるように制御されている。 過去に一度だけ、この秩序を乱したメーカがあった。 このことで「シス協」は当該メーカの社長を呼びつけて、厳しく叱責し二 度とこのようなことがないよう注意したと言われている。 又、数十億円の農村型CATV局を受注したメーカは「御礼」としてかな りの礼金を「シス協」に献上していると多くの関係者から聞いた。 そして今、この「礼金」の額の多少によって「納入順序」が狂わされてお り、現状ではある大手家電メーカの「一人勝ち」と言われている。 順番を狂わされた他の同業メーカは一言でも文句を言おうものなら「完全 に干される」ので、ただひたすら「天の声」がかかってくるのを待つのみ であるとそのメーカの部長はこぼしていた。 池袋の高層ビルのワン・フロアーを借り切って、そこへスーパコンピュー タを備えて、全国に農業気象観測ロボットを設置し人工衛星を経由してデ ータを集めて、再び農家に衛星で配信する農水省の計画(メーカの企画立 案)があまりにも初期導入コストが高く、ランニングコストも高いため地 方自治体がしり込みしてしまったので、当初は計画通り参加する自治体が 極端に少なかったのである。 この「中央センター」の「シス協」の事業の立ち上がりが遅れ、失敗した ために1997年度約4億円の赤字を出してしまった。 その結果「シス協」は中央センターでソフトウェアの開発に携わった技術 者達の多くを開発の終了と共に「責任を取れ」ということで解雇してしま った。 このプロジェクトの開発責任者である担当部長と激しい意見の対立があっ て、「辞表を持って来い」と言われて翌日部長は辞任している。 リストラはどこにでもあることだけれども用済み後は部下を勝手に切り捨 てておきながら「シス協」のS専務理事は豪華絢爛な大広間の専用室に秘 書を置き運転手付きの高級車を乗り回している。 各メーカからの礼金が「シス協」の口座に振り込まれるのか個人口座に振 り込まれるのか又はそのどちらでもないのか我々は知る術がない。 農水省内でも「シス協」は「やり過ぎだ」ということで不快感をあらわ にする班長も現れた。先進的農家の多い関東、近畿農政局では「シス協」 を完全に無視し補助金を交付しているのが実状である。 特に「シス協」の先頭に立って高圧的な指導を実施しているのは九州農政 局である。 農水省内に派閥争いがあるのであろうかと「下衆の勘ぐり」をしたくなる 程、地域差があるのである。 「シス協」内部からも良心的は管理職は自ら辞表を提出し「シス協」から 去っていった人物もいる。 これ等の話はすべて、私が内部事情に詳しい人物から取材したものである。 (1)「資料3」に「第2の気象庁を作った農水省」 (2)「資料4」に「シス協」について考える (3)「資料5」に「国会で審議して欲しい」を添付する。 (4)これ等の問題は橋本内閣が実施しようとしている「行財政改革以前 」の問題であり、一次産業に携わるものを冒涜するものであり、高 コスト社会の典型的事例であり、国際的にも問題となろう。 5.その他参考 (1)「シス協」のインターネット上のURLは下記の通りである。 (URL:http://www.syskyo.or.jp/) 但し、このホーム・ページからは真実はなにも見えてこない。 (2)本件に関して詳しくはインターネット上の「IBCWEB」「視点・論点」 (URL:http://www.ibcweb.co.jp/siten/sitenronten_v52s_siten.h tml)に詳細に述べられている。 (3)シス協の「施設事業」の納入先一覧表は下記のアドレスでご覧戴け ます。 (URL:http://www.syskyo.or.jp/skjgmp2.html) 1998年1月27日 アグロアドバイザー 一ノ瀬 正輝 E-Mail:ichinose@miyazaki21.com 所属学会 日本気象学会・日本農業気象学会 統計学会・日本リモートセンシング学会 |